2008年9月25日木曜日

「大学進学者、学力担保へ」教育再生懇が提言へ

9月21日の日本経済新聞社会面に「AO・推薦大学進学者、学力担保へ新試験 教育再生懇が提言へ」という見出しの記事がありました。記事の方は「AO・推薦大学進学者」に限っているようなのですが、現実は一般入試も含めるべきでしょうね。
日経ビジネスでも大学生の学力問題が取り上げられていて、京都大学工学部や東京大学理科一類などの例が出ていました。
間違った意味のゆとり教育の弊害ですかな。また、高等学校入試の内申書重視や大学入試での共通一次試験、大学入試センター試験や個別試験でも択一式が多用されてきた成果が出てきたのが「学力低下」です。
「共通一次試験」や「大学入試センター試験」は良問揃いなのですが、「択一式」ということで、「まあどれか選べばよい」とばかりに問題をよく読まなくなったり、ヒントになりそうなことを覚えておけばよいとかに大多数が走った結果です。
たびたび書いていますが「出る順」に覚えればよいという発想ですね。人間という動物は、理解したことや興味のあること、印象深いことなどはよく覚えているが、理解していないことや興味のないこと、印象のないことはすぐに忘れるものなのです。このことを理解せずに「暗記」にはしる勉強がはびこりだしてから「学力低下」が起こってきたのだと考えています。
それに追い打ちをかけたのが間違った「ゆとり」ですね。その間違った「ゆとりの結果、高校入試は「暗記」で済ますことができるようになったので、勉強とは「暗記」という思い込みができてしまったのでしょうね。
「高等学校入試の内申書重視」が長いこと「完全相対評価」でしたね。そこには採点の曖昧さは教師の命取りになる可能性がありました。曖昧さを排除すると「答えはいつも一つだ、その答えまたは答えを苦労せずに導き出す方法を早く教えろなどという生徒」が増加することになり、今はほぼ完全にこの「答えはいつも一つだ、その答えまたは答えを苦労せずに導き出す方法を早く教えろなどという生徒」が親の世代にも多数を占める事態に至ったと考えます。
難関国立大学や国公立大学医学科に多数の合格者を出しているところは「答えはいつも一つだ、その答えまたは答えを苦労せずに導き出す方法を早く教えろなどという生徒」は来てほしくないところが多くあります。数学なら苦労してでも「別解」も考えるような生徒に来てほしいということです。
いろいろな理由で学力が低下してきているので大学進学者は全て大学入試センター試験か同等の試験を5教科7科目以上受験して50%以上の得点率をもって進学を認めるという方向にしてほしいですね。

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