2009年5月1日金曜日

クライスラーの破産法申請で思うこと

 4月30日(アメリカ現地時間)にアメリカ自動車大手のクライスラーが破産法11条の適応を申請したという報道がありましたね。
 GMとクライスラーが今回の金融危機大きなダメージを受けて、経営が危機状態に落ち込んだわけですね。その前の原油価格高騰でのガソリン価格上昇でよっても痛手を受けていたうえにさらにという感じでしょうか。
 感じるのは、経営者・UAW・株主・債権者の多くが環境の変化に順応しようとしていなかったと言うことが大きいと思います。そして、企業規模が大きいから政府が「倒産」させずに救済するとも思っていたのかな。ここ数ヶ月の交渉で相当数の関係者が漸く事態の深刻さに気がついたみたいです。一部の金の亡者との交渉決裂で申請に追い込まれたみたいですね。
 ところで、日本の企業は目先の危機には「リストラ」や「賃金抑制」などで対応してきました。その点は、GMやクライスラーよりマシかもしれませんが、別の意味では政府とともに日本の活力を削いできていたのでは。その典型が「子育てできない賃金・子育てを配慮しない勤務時間・雇用慣行」「福祉行政の不備・怠慢」でしょうか。
 少子化が進み、若者の車離れ(賃金が低くて買えない)とかで国内市場を小さくしてきてしまったツケが今回で出ている感じがします。この4月の国内自動車販売16万台に落ち込んだとか。1968年以来の台数とか。国内をボロボロにしてきている点はよく似ているように思います。
 欧米の方が今回の金融危機での影響が少ないようですね。そして、ヨーロッパがしたたかに柔軟に徐々に変化をしながら危機を乗り切ろうとしていると感じます。
 それに比べると日本は硬直していますね。

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