2009年2月14日土曜日

喫煙で悪化しやすい歯周病の病原菌の作る酪酸がHIV活性化…発症の恐れ

 2月11日にYahooで見つけた毎日新聞配信の記事に「<歯周病>菌の作る酪酸がHIV活性化…発症の恐れ」というのがありました。「歯周病の病原菌が作り出す酪酸が、潜伏しているエイズウイルス(HIV)を活性化させエイズを発症させる恐れのあることを、日本大学の落合邦康教授=口腔(こうくう)細菌学=らが突き止めた。」ということです。
 ヘルパーT細胞(白血球の一種。免疫で非常に重要な働きをしている。)に潜伏しているHIVは、酵素の一種「ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)」によって増殖を抑えられているというのです。
 ところで、歯周病菌は増殖の過程で酪酸を大量に作り出すのです。歯周病患者の歯と歯肉の間の溝からは、健康な人の約20~30倍の酪酸が検出されるというほどだそうです。だから、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の働きが抑えられてHIVが増殖を開始することにつながることが判ってきたというのです。
 歯周病の原因はいくつかあるのですが、その中で「喫煙」というのもあります。お気づきの方も多いと思いますが、喫煙している人は非喫煙者に比べて「入れ歯」になる時期が一般に早いですね。それは、喫煙が歯茎を痛めつけているからです。入れ歯という形になっても喫煙の歯茎への害を理解できない人は多いですね。単にヤニが歯にこびり付くというだけのものではないのです。
 日本歯周病学会のサイトでも禁煙宣言というのがでていました。その中に「市民の皆様へ」というのがあって、「歯周病は全身疾患のリスクを高める!」があり、「タバコをやめましょう!}とあります。
 歯周病は糖尿病などの発症にも関係しており、今回の研究から、感染症に対しての抵抗力ということでも喫煙の弊害が確認されたということになるでしょう。

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