2010年5月2日日曜日

金融市場関係者で何人が自分の頭で考えているのか

 4月下旬に「スタンダード アンド プアーズ」でしたか、アメリカの企業や債権などの格付け会社がギリシャやポルトガルなどの国債の新しい格付けを発表しました。それで、ギリシャについては「投機的」レベルの格付けになりました。それらによって、その日のニューヨーク株式市場は全面安になりました。でも、このギリシャの格付けは実質は後追い発表ですね。これ以前に、EUの対策会議とかでいくつかの案が表明されたり、また、融資とかで支援することがまとまってきていたはずですし、IMFも対策に乗り出してますね。すると、なぜ、今頃「暴落」という感じです。
 リーマンショック以降でも、雇用統計などの発表がある度に「乱高下」ですね。もっとも、リーマンショックに至る過程でも、証券化商品の売買でも、「格付け」をよりどころにしていた節が。なんで、あのサブプライムローン債権を含ませた証券化商品がなぜあれほど高い格付けになったのかよく解らなかったです。単に高格付け商品と混ぜただけでね。サブプライムの仕組みというか、アメリカの住宅ローンの仕組みを知ったとき、これは「危険」と素人目でも思いました。そのほかにも、原因は多数あると思うのですが、リスク判断をどれだけしていたのだろうかと思います。
 それが、コンピューターを使った株などの売買システムが普及するにつれて酷くなってきた感じが。プログラム売買かな。これ自体が悪いということはないのですが、それに入れるデータの扱いが画一的になり、且つワンパターン化してしまったのでは。
 SECが証券化商品について、発行元に一部を保持させる規制案を考えているようですが、是非、実行してほしいですね。証券化は「リスクの丸投げ」ですから、販売元はリスク管理が甘くなりますね。手数料稼ぎをしたさにね。購入側ももっと自己勘定で「リスク」をとるつもりでということが必要なのでは。CDSなどもリスクの丸投げの助長にしか思えないです。それでミスったのがAIGなどかな。人間が死ぬとか病気になるとかは確率論的ですが、景気悪化は世界一斉であるということに気がつかなかったのかな。
 格付け会社にも格付けをするところの債権を保有させるというのも面白いと思います。

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