2010年10月7日木曜日

ノーベル化学賞を日本人が受賞

 10月6日にノーベル財団からの受賞通知が根岸英一・米パデュー大特別教授(75)と鈴木章・北海道大名誉教授(80)にありました。受賞おめでとうございます。
 ノーベル賞については、野依理化学研究所理事長が受賞されての講演会で受賞のポイントを聞いたことがあります。それによると、今回の報道でもその趣旨がよく出ている「人類の幸福」にどれだけ貢献したかというのだそうです。ですから、今回でも研究は鈴木名誉教授の1979年の研究が最新ですね。
 ここ何年か受賞者が飛び飛びですが、続いていますね。それは、これらの研究者が研究している時代は今ほどの「成果主義」ではなかった時代だと思います。じっくりと考えて、失敗したりしながらでも研究が続けられた時代だったのでは。
 それが、最近はあの「事業仕分け」に象徴されるような「極端な成果主義」に陥っていると考えられるのです。そして、技術科学立国とかいいながら、その基礎になる大学関係予算などを削減して、目玉になるようなところに集中するというのです。
 もともと、日本の公的研究費は世界的に見て、少なかったのです。それを集中して貰ったところが漸く海外並みかな。とすると、削られたところは研究費なし、教育活動費なしというような状況に追い込まれてきています。
 今、ノーベル賞受賞者が出ていますが、これはノーベル賞の趣旨からみても「過去の遺産」でしかないのです。今後もこのお二人に代表されるような「人類の幸福」に貢献できるような人材を育成するためには、まず、大学関係予算を含めた科学技術関係予算の大幅増額が必要だと考えます。日本を沈没させないために。

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