2010年7月15日木曜日

成果のわかりやすい技術開発はよいけれど

 7月14日の各報道機関によると、文部科学省は14日に、小惑星探査機「はやぶさ2(はやぶさの後継機)」の開発検討に入ったというのです。
 これは、「はやぶさ」が予定より大幅に遅れながら、地球に戻ってきたことによっているのだと思います。そこで、思い出すのが、昨年の事業仕分けですかな。「2位ではダメなのですか。」といって予算を廃止にしたおばさんがいましたね。その後、ノーベル賞学者などの総反発である程度復活したり、科学技術予算を削減しにくくなったようですが、日本では科学技術についての理解が低すぎるし、あの時のスパコンの担当者の不甲斐なさというを思うと非常に危ういものを感じています。
 あまりにも、「目先の成果」を追い求めすぎているというの実感です。小柴博士のニュートリノはカミオカンデを作って何年目かな、そしれノーベル賞までは?。野依博士の業績からノーベル賞までは何年かな。下村博士に至っては、オワンクラゲと何年格闘したのかな。その間、アメリカは研究費を出し続けたのですよ。そして、発光タンパク質を見つけ出してから、ノーベル賞までには何年かな。
 成果の上がらない長い時期を経て、大きな成果が得られるのです。それと、「数打てば当たる」というのも基礎研究の本質ですよ。いろいろな分野のアプローチがあって、その中から、少数の大きな成果の種があるのです。それを見つけるのは、「人海戦術」が有効なのですが、「人」のみではダメで「お金(研究資金)」も必要なのですが、偏りと少なさが際立つ日本です。
 研究条件を改善しないことには、優秀な研究者の海外流出が多くなるとも考えられます。下村博士と南部博士はアメリカですね。
 科学技術立国を目指すのなら、大学での教育研究条件をよくするために、より多くの予算を。大学に優秀な学生を供給するために、小中高校にも予算の増額を。

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